日本駅巡り紀行

縦貫線(南段)

[ 縦貫線(南段) 縱貫線(南段) Zongguan xian ( nanduan ) ] 台湾鉄道(臺灣鐵路公司)
彰化〜高雄間(188.9km)

縦貫線は台湾鉄道の路線のうち基隆〜高雄間を結ぶ路線で、「西部幹線」を構成する。そのうち、海線と山線が合流する彰化駅から南の区間が「南段」と通称される。

南段は日本統治下に台湾総督府の主導で官設鉄道として建設された区間である。建設は南側から始まり、1900年の打狗(後の高雄港駅、廃止)〜台南を皮切りに1907年までに全通した。1935年に台南〜高雄間の複線化、1971年に残区間の複線化、1979年に全区間電化が完成している。21世紀に入ってからも都市部での捷運化(立体交差化と駅間短縮)や高速鉄道への接続などの改良が行われている。

日本の在来線・新幹線とは異なり縦貫線と高速鉄道は運営主体が異なるため、2007年の高速鉄道開業以降も縦貫線は台湾の三大都市を結ぶ特急街道となっており、さらに新左営〜高雄間には屏東線を経由して東部幹線に直通する列車も直通している(運転系統の上では、新左営〜高雄間は実質的に屏東線に組み込まれている)。普通列車は30分程度の間隔で運転され、ほとんどの列車は彰化や高雄では折り返さず山線(台中線)や屏東線と直通する。

※表記について※
台湾では一般に中華民国国語(北京語)の繁体字表記が使用されているが、文字表記はすべて対応する日本の漢字に置き換え、また中国語の一般名詞は固有名詞に含まれているものも含め適宜日本語に置き換える。ただし、各項目の見出しや目次、本文中でも必要と判断した箇所では繁体字による表記を併記する。
また、カナへの転写は原則としておこなわず、代わりに各項目の見出し及び目次に大陸の拼音(ピンイン)を併記する。現地での英語表記は台湾の拼音やウェード式、英訳などが混在しているため、必ずしも一致しない。

駅紹介

彰化〜路竹間 彰化〜路竹間 未探訪(公開予定なし)
岡山駅 岡山車站 Gangshan 地上ホーム・地上駅舎|MRT紅線乗り換え(岡山車站駅)
橋頭駅 橋頭車站 Qiaotou 地上ホーム・橋上駅舎|MRT紅線乗り換え(橋頭火車站駅)
楠梓駅 楠梓車站 Nanzi 地上ホーム・地上駅舎
新左営駅 新左營車站 Xinzuoying 地上ホーム・橋上/地下駅舎|台湾高速鉄路乗り換え(左営駅)・MRT紅線乗り換え(左営/高鉄駅)
左営(旧城)駅 左營(舊城)車站 Zuoying (Jiucheng) 地下ホーム・地下駅舎
内惟駅 內惟車站 neiwei 地下ホーム・地下駅舎
美術館駅 美術館車站 Meishuguan 地下ホーム・地下駅舎|LRT乗り換え(台鉄美術館駅)
鼓山駅 鼓山車站 Gushan 地下ホーム・地下駅舎|LRT乗り換え
三塊厝駅 三塊厝車站 Sankuaicuo 地下ホーム・地下駅舎
高雄駅 高雄車站 Gaoxiong 地下ホーム・地下駅舎|屏東線直通、MRT紅線乗り換え(高雄車站駅)

車両

高雄市内の区間では自強号通過駅のホーム有効長が8両編成しかないため、10両固定編成のEMU900型はほとんど乗り入れない。駅を紹介した区間である岡山〜高雄間を含む中洲〜高雄間においては、大半の区間車・区間快車がEMU800型により運転され、一部の区間車・区間快車にEMU500型が使用される。ホーム有効長の関係で10両編成のEMU900型は区間車に使用されないが、屏東線経由で乗り入れる南廻線の区間快車にはEMU900型が使用される。

     
EMU500型 初代の通勤電車であるEMU400型に対する増備車として、300両以上が導入された形式。通常は4両編成2本がつながって8両編成となった状態で、EMU800型とともに高雄市内などを走る区間車や区間快車に用いられる。車内はオリジナルのロングシートの車両と、屏東線利用客向けに転換式クロスを装備した車両がある。
EMU800型 東部幹線の電化に伴う電車不足の解消と客車列車などの置き換えのために導入された形式で、EMU700型に続けて川崎重工業と台湾車輌が発注を受けた。ホーム有効長が10両分ない南段および屏東線では、設備が新しく8両固定編成のEMU800型が主力となっている。
EMU900型 EMU3000型(新自強号)とともに、復興号・莒光号を置き換えるために導入された形式。台湾鉄道初の10両固定編成のため、高雄市内の区間車には使用されない。

運行(2024/12/21改正)

自強号は西部幹線の列車と東部幹線の列車双方が乗り入れる。西部幹線の列車は北側では主に山線に直通し、南側は屏東線に乗り入れて屏東または潮州で折り返すものが多い。東部幹線の列車は南側では屏東線を介して南廻線・台東線に直通し、北側は新左営で折り返す列車が多い。一部に南廻線と山線の両方に直通する列車がある。

莒光号も数を減らしつつあるが運転される。自強号に比べて運転区間は短い傾向にあり、新左営〜潮州間のように区間車・区間快車の平均よりも短い区間の列車もある。南側では屏東線・南廻線に直通する列車が多いが、高雄で折り返す列車もあり、北側では海線に直通する列車がある一方で山線に乗り入れる列車はない。

区間快車は複数の区間で運転されるが、特に台東/枋寮〜高雄〜新左営間、潮州〜高雄〜彰化〜山線間、集集〜二水〜彰化間などは複数の列車が運転される。

区間車は概ね30分間隔で運転され、多くの列車が屏東線・山線・沙崙線のいずれかまたは複数に直通する。運転区間はまちまちだが、嘉義で打ち切る潮州〜高雄〜嘉義間・嘉義〜彰化〜山線経由北段直通の2列車の組み合わせか、南段を直通する潮州〜高雄〜彰化〜后里間の列車が多い。さらに、高雄市内では潮州/枋寮〜高雄〜新左営間、台南市内では沙崙〜中洲〜台南/永康/善化間の区間列車も相当数運転される。

・路線のデータ
開業日 彰化〜善化間:1905/03/26/善化〜台南間:1901/05/15/台南〜高雄間:1900/11/29※鼓山〜高雄間は
路線長:188.9km
単線/複線 全線複線

・ページのデータ
公開:2025/03/09
更新:公開後未更新

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