[ 屏東線 Pingdong xian ] 台湾鉄道(臺灣鐵路公司)
高雄〜枋寮間(61.3km)
屏東線は台湾鉄道の路線のうち高雄〜枋寮間を結ぶ路線で、「西部幹線」の南端を構成する。時刻表などの上では、縦貫線(南段)の新左営〜高雄間も屏東線の一部のように扱われることがある。
屏東線は日本統治下に台湾総督府の主導で官設鉄道として建設された区間である。当初の開業区間である打狗(後の高雄港駅、廃止)〜九曲堂間はもともと支線で、「鳳山支線」と呼ばれていた。徐々に延伸し、区間の変遷に伴って路線名も変遷したが、1941年に全通すると路線名は屏東線に定まった。21世紀になってから急速に近代化が進んでおり、2025年現在は全線が電化され、高雄〜後庄間は地下化・六塊厝〜崁頂間は高架化されている。
屏東線内完結の列車は少なく、対号列車・区間車ともに多くの列車が縦貫線・南廻線のいずれかまたは両方に乗り入れる。屏東線には東部幹線(南廻線含む)と西部幹線の列車が共に乗り入れ、東部幹線からの列車の多くは新左営、西部幹線からの列車の多くは潮州または枋寮まで乗り入れる。
※表記について※
台湾では一般に中華民国国語(北京語)の繁体字表記が使用されているが、文字表記はすべて対応する日本の漢字に置き換え、また中国語の一般名詞は固有名詞に含まれているものも含め適宜日本語に置き換える。ただし、各項目の見出しや目次、本文中でも必要と判断した箇所では繁体字による表記を併記する。
また、カナへの転写は原則としておこなわず、代わりに各項目の見出し及び目次に大陸の拼音(ピンイン)を併記する。現地での英語表記は台湾の拼音やウェード式、英訳などが混在しているため、必ずしも一致しない。
高雄駅 | 高雄車站 | Gaoxiong | 地下ホーム・地下駅舎|縦貫線(南段)直通、MRT紅線乗り換え(高雄車站駅) |
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民族駅 | 民族車站 | Minzu | 地下ホーム・地下駅舎 |
科工館駅 | 科工館車站 | Kegongguan | 地下ホーム・地下駅舎|LRT乗り換え |
正義駅 | 正義車站 | Zhengyi | 地下ホーム・地下駅舎 |
鳳山駅 | 鳳山車站 | Fengshan | 地下ホーム・地下駅舎 |
後庄駅 | 後庄車站 | Houzhuang | 地上ホーム・地上駅舎 |
九曲堂駅 | 九曲堂車站 | Jiuqutang | 地上ホーム・地上駅舎 |
六塊厝駅 | 六塊厝車站 | Liukuaicuo | 地上ホーム・地上駅舎 |
屏東駅 | 屏東車站 | Pingdong | 高架ホーム・高架下駅舎 |
帰来駅 | 歸來車站 | Guilai | 高架ホーム・駅舎なし |
麟洛駅 | 麟洛車站 | Linluo | 高架ホーム・駅舎なし |
西勢駅 | 西勢車站 | Xishi | 高架ホーム・高架下駅舎 |
竹田駅 | 竹田車站 | Zhutian | 高架ホーム・高架下駅舎 |
潮州駅 | 潮州車站 | Chaozhou | 高架ホーム・高架下駅舎 |
崁頂〜枋寮間 | 崁頂〜枋寮間 | 未探訪(公開予定なし) |
潮州以北の対号列車通過駅のホーム有効長が8両編成しかないため、10両固定編成のEMU900型はほとんど乗り入れない。大半の区間車・区間快車がEMU800型により運転され、一部の区間車・区間快車にEMU500型が使用される。ホーム有効長の関係でEMU900型は区間車に使用されないが、南廻線に乗り入れる区間快車にはEMU900型が使用される。
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EMU500型 | 初代の通勤電車であるEMU400型に対する増備車として、300両以上が導入された形式。通常は4両編成2本がつながって8両編成となった状態で、EMU800型とともに高雄市内などを走る区間車や区間快車に用いられる。車内はオリジナルのロングシートの車両と、屏東線利用客向けに転換式クロスを装備した車両がある。 |
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EMU800型 | 東部幹線の電化に伴う電車不足の解消と客車列車などの置き換えのために導入された形式で、EMU700型に続けて川崎重工業と台湾車輌が発注を受けた。ホーム有効長が10両分ない南段および屏東線では、設備が新しく8両固定編成のEMU800型が主力となっている。 |
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EMU900型 | EMU3000型(新自強号)とともに、復興号・莒光号を置き換えるために導入された形式。台湾鉄道初の10両固定編成のため、高雄市内の区間車には使用されない。 |
自強号は西部幹線の列車と東部幹線の列車双方が乗り入れる。西部幹線の列車は屏東または潮州で折り返すものが多い。東部幹線の列車は南廻線・台東線から直通し、新左営で折り返す列車が多い。一部に南廻線と新左営以北の双方に直通する列車がある。
莒光号も数を減らしつつあるが運転される。自強号に比べて運転区間は短い傾向にあり、新左営〜潮州間のように区間車・区間快車の平均よりも短い区間の列車もある。
区間快車は南廻線への直通列車(台東〜潮州・新左営間など)や潮州〜高雄〜彰化〜山線間などに複数の列車が運転される。
区間車は潮州以北では概ね30分間隔で運転され、運転区間は潮州〜高雄〜嘉義/后里間の列車が多い。最短で屏東〜新左営間のような区間列車も運転され、日中でも運転間隔が10分ほどになることがある。潮州〜枋寮間は同区間各駅に停車する区間快車とあわせて30分〜2時間ほどの運転間隔で、同区間のみの区間列車と潮州以北への直通列車がある。
・路線のデータ
開業日 高雄〜九曲堂間:1907/10/01|九曲堂〜屏東間:1913/12/20|屏東〜竹田間:1919/11/16|竹田〜潮州間:1920/02/22|潮州〜南州間:1923/10/21|南州〜佳冬間:1940/07/19|佳冬〜枋寮間:1941/12/15
路線長:61.3km
単線/複線 高雄〜潮州間:複線|潮州〜枋寮間:単線
・ページのデータ
公開:2025/03/09
更新:公開後未更新