8000系は東京地下鉄の通勤電車。半蔵門線用の車両として当時の営団地下鉄が導入した。千代田線6000系・有楽町線7000系を発展させた形式だが、製造期間は14年にわたっており、最終盤に増備された中間車には05系の技術が反映されている。
20m・片側4扉のアルミ製車体で、流線型で非対称な前面デザインは6000系・7000系に準拠しつつも、灯具類の形状などが変更されている。機器面での特徴としては日本で始めてボルスタレス台車を装備したほか、営団で初めて本格的な冷房装置の準備工事が実施された。
半蔵門線の開業当初は、直通先の東急に対して営団の開業区間が極端に短かったことや鷺沼検車区の東急から営団への引き渡しが遅れたことなどで東急の車両のみを使用していた。1981年に8000系が8両編成で導入されると、路線の延伸や10両編成化に伴って14年間・6次にわたって増備が続いた。2004〜2015年度にかけてB修繕工事を実施したが、18000系の導入に伴って2021年以降は廃車が発生している。

8113編成 溝の口にて 中央林間方より 2020/11/08
流線型の先頭部、進行方向右側にオフセットした窓なしの非常扉というデザインの基本は6000系・7000系を引き継いでいるが、前照灯の形状や前面窓の配置が変更され、顔つきはだいぶ変化している。

8105編成 溝の口にて 中央林間方より 2020/11/08
第1〜第7編成は6・7号車(この画像では前から4・5両目)に車体形状自体が異なる車両が組み込まれている。この2両が最終増備車である6次車である。

中間車側面
扉はB修繕工事のタイミングで交換されているが、側面窓の大きさや分厚い台枠などに年代が出ている。

中間車側面(6次車)
第1〜第7編成の6・7号車に組み込まれた6次車は、ここだけ見れば8000系よりもむしろ08系に近い見た目をしている。隣の号車と比べると、同じ形式とは思えないほど見た目が異なる。

先頭部

行先表示器
新造時には幕式だったが、3色LEDを経てフルカラーLED化された。

中間車車内
B修繕工事により「0X」系列と比べても遜色のない内装に更新されているが、貫通扉の形状などは時代を感じさせる。

車椅子スペース

先頭車車内

1枚目:座席 2枚目:網棚
袖仕切りやつかみ棒は改良されている(一部編成は未施工)が、座席自体は変化していない。バケットシートではなく、モケットにはラインカラーのパープル(優先席は青)が採用されている。

側扉
側扉はB修繕工事により05系とほぼ同等品に交換された。鴨居部にはLCD式の車内案内表示器が2画面(一部は右側が小型のもの)設置されている。

運転室後部
左側の運転台後部の窓が小さいのが特徴的。ただし、地下区間では遮光されているのでどのみち前面展望は望めない。

運転台
東急との直通のため、T字型マスコンハンドルを採用している。運転室内もB修繕に合わせて緑色→クリーム色に塗り替えられている。

貫通扉
貫通扉に窓がないため、運転室右側の窓からはほとんど前面展望できない。6000系等と同様に貫通扉が避難階段を兼用しており、普段はカバーとして内扉がかぶさっている状態。
・形式のデータ
沿革 1981/04/01:第1編成営業運転開始|2021/08/09:初の廃車|2025年度中:引退予定
編成数・両数 10両19編成(1991〜2021年の最盛期)
・ページのデータ
取材:2020/10/31・2020/11/08・2022/11/05
公開:2025/08/10
更新:公開後未更新