日本駅巡り紀行

長野電鉄2100系

[ 2100系 ] 長野電鉄 長野電鉄長野線

2100系は長野電鉄の特急電車で、JR東日本が「成田エクスプレス」に使用していた253系を改造・譲受したもの。2000系の置き換え用として導入された形式で、「スノーモンキー」の愛称がついている。

20m・片側1〜2扉の鋼製車両で、外観はE1編成がほぼオリジナルのまま、E2編成が独自のものとされている。JR時代に3両編成を組んでいたNe-107・Ne-108編成がほぼそのまま導入されており、実施された改造は寒冷地対応や一部設備の撤去・閉鎖のみ。

1号車には個室(JR時代はグリーン個室)があり、JR時代の改造により1号車と2・3号車では普通席の設備も異なる。個室は常に予約制で個室料金が設定されている他、A特急で使用されるときには1号車が指定席となる。

外観

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 E2編成 長野方より 湯田中にて 2023/03/13
E2編成は長野電鉄独自の塗装に塗り替えられているが、赤・白・黒を貴重としているのは変わらないのであまり違和感がない。

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 E2編成 湯田中方より 湯田中にて 2023/03/13
JR時代よりも赤色の面積が増やされている。

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 ロゴ
車両の愛称「スノーモンキー」のロゴマークが入れられている。

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 1号車先頭部側面
1号車(クハ2150形)には、運転室の後ろに個室がある。JR時代はグリーン個室だった空間で、現在は1室1,200円の指定料金が設定されている。(1〜4人で利用可能)

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 スノーモンキーの写真
「スノーモンキー」の由来となった、地獄谷野猿公苑のニホンザルの写真が1号車に貼られている。

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 253系 Ne-07編成 成田空港方より 品川にて 2010/01/31
JR時代の253系(画像は6両編成)。E1編成は、ロゴマーク類以外はほぼJR時代のままの見た目で運用されている。

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 側面行先表示器 1枚目:1号車 2枚目:2・3号車(画像は3号車)
253系のオリジナルは2・3号車(モハ2100形・デハ2110形)で使用されている幕式で、隣にマグサイン式の号車表示が設置されている(成田エクスプレスでは併結運転が多かったため)。
1号車は、後述するJR時代の内装更新と同じタイミングで3色LED式に更新されている。

内装

253系の初期車は、大型手荷物への対応と海外客の利用を見込み、普通車にボックス座席を採用する独創的な内装だった。また、3両編成でも編成中1両を個室付きグリーン車としていた。

3両ともJR時代に客室のリニューアルを実施しているが、その内容が大きく異なる。2・3号車はボックスシートの座席を使用して座席配置のみ変えたのに対し、1号車は個室以外を普通車に変更し、その際に一般的な回転式リクライニングシートを採用した。そのため、長野電鉄のA特急では1号車を指定席、2・3号車を自由席としている。

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 2・3号車客室内(画像は2号車)
1枚目の画像では分かりづらいが、手前側半分の座席は奥を、奥側半分の座席は手前を向いた「集団見合い式」の座席配置となっている。
当初はボックスシート(ボックスの間の隙間に荷物を置けるようにするため)だったが、「欧米ではよくあるから」という訳にはいかず、強制的に他人と向かい合わせになる座席配置は不評だったようだ。

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 2・3号車荷物置き場
客室の端には、スーツケースなどが置ける荷物置き場も設置されている。

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 2・3号車座席
ボックスシートの座席の配置を変えただけなので、リクライニング機構も回転機構も無い。背面テーブルは座席配置を変えたときに追加されたので、収まりが悪くデザイン的に浮いている。成田エクスプレスではこの設備にも関わらず割高なA特急料金を取っていたので、不評だったのも頷ける。

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 2・3号車ハットラック(荷棚)
飛行機をイメージしているのか、座席の上にはハットラック式の荷棚と読書灯・個別空調が設置されている。座席配置とともに、これらの設備も他形式に広がることはなかった。

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 1号車客室内
1号車はグリーン車を普通車に改造した車両で、253系の後期増備車に合わせた仕様となっている。座席の色こそ特徴的だが、設備自体は一般的な特急車と同等になった。

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 荷物置き場
片側の端部には2・3号車同様の大型荷物置き場があるが、その反対側にも小さな荷物置き場が設けられている。

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 1号車座席
モケット・ヘッドレストカバーの色は特徴的だが、座席自体は一般的な回転式リクライニング座席。荷棚も一般的な開放型となった。なお、グリーン車からの改造車のため、座席と窓割りが一致していないのは残念。

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 デッキ部分
各車両間にトイレがあったが、閉鎖されて「機器室」となっている。洗面台も鏡を残して撤去されている。

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 デッキ部分
デッキ部も赤と黒がアクセントに使用されている。扉には挟み込み防止の黄色テープが追加されている。

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 運転室後部・運転台
運転台は205系に似ていて、横軸のマスコンと縦軸のブレーキを組み合わせたツーハンドル式。

・形式のデータ
沿革 2011/02/26:第1編成営業運転開始
編成数・両数 3両2編成(2025年8月現在)

・ページのデータ
取材:2023/03/13
公開:2025/08/10
更新:公開後未更新

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