[ E235系0番台 ] 東日本旅客鉄道 東京総合車両センター 山手線用
E235系0番台はJR東日本の車両で、山手線で用いられている。E233系以来約9年ぶりに開発された新型主力車両で、山手線で使用されていたE231系500番台を置き換えた。209系は山手線に投入されず、E231系は中央・総武線各駅停車から、E233系は中央線快速から導入が開始されたため、山手線に完全な新形式が投入されるのは205系以来だった。
車体はステンレス製で、総合車両製作所の「sustina」シリーズの幅広車体を採用している。11両編成のうち10号車は京浜東北線併走区間のホームドアの関係で特殊な扉配置で、大半がE231系からの編入車となっている。機器面では高いMT比や冗長性を高めた機器構成などをE233系から継承し、SiC素子VVVFインバータ、情報制御装置INTEROSなどの新機軸を採用した。
外観・内装はE233系までと大きくイメージを変えた。先頭部は側面との連続性が少ないフラットな形状とされ、独特の塗り分けも相まって「電子レンジ」に喩えられることも多い。側面の塗り分けはホームドアを意識した「縦帯」に変化したが、他の形式には波及していない。内装もラインカラーのうぐいす色が強調されており、吊り革の色がラインカラーの色とされた。

都トウ48編成 外回り先頭方より 田町にて 2025/12/13
E233系とは全く異なるデザインで、額縁がラインカラーで塗られ、下部にドット柄のグラデーションが入る。車体の天井の形状を無視した四角い先頭デザインも他の形式ではあまり見られない。

都トウ14編成 外回り先頭方より 高輪ゲートウェイにて 2025/12/13
よく見ると、灯具類やワイパーなどの窓周りの配置はE233系からあまり変わっていない。

都トウ05編成 外回り先頭方より 高輪ゲートウェイにて 2025/12/13
行先表示器と尾灯が一体化している。行先表示器はフルカラーLED式で、四季の植物を表示する機能がついている。

先頭部
車体の屋根と先頭部の形状が一致していないため、E233系までの車両にはなかった段差が生まれている。

車体側面
「sustina」を採用しており、E233系まではあった雨樋の出っ張りがなくなった。
側面の塗り分けは本形式の外観上の大きな特徴だが、1000番台などのその後の車両には引き継がれていない。

4600番台 車体側面
山手線と京浜東北線は、大規模工事などの際に田町〜田端間で互いの線路を走れるようにしている。山手線へのホームドアの設置時に問題となったのが、京浜東北線(10両編成)の先頭車と山手線(11両編成)の中間車の停止位置が重なることだった。初期のホームドアは開口幅が狭かったため、扉配置の差を吸収できなかったのだ。
そうして生み出されたのがサハE231系4600番台で、11号車側の扉を2座席分車両中央に寄せている。6扉車を置き換える形で投入されたため車齢が短く、E231系500番台を中央・総武線に転用する際に1両が余るため、大半の車両がサハE235系4600番台としてE235系に編入された。

0番台(手前)と4600番台(奥)
E233系ベースの車体だったため、雨樋や車体断面の形状が異なる。

側面行先表示器
フルカラーLED式で、それまでの車両にはなかったグラデーション効果が施されている。

パンタグラフ
シングルアーム式パンタグラフで、笹子トンネルにも対応する。

都トウ39編成 内回り先頭方より 田町にて 2025/12/13
山手線の環状運転100周年を記念し、2025年10月から一時的に103系の復刻ラッピングが施された。

都トウ39編成 外回り先頭方より 田町にて2025/12/13
下部の尾灯はダミー。側面のラッピングは1番目のドア付近までのみ。

都トウ44編成 内回り先頭方より 上野にて 2025/12/12
103系と同時期に205系の復刻ラッピングも実施された。

都トウ44編成 外回り先頭方より 高輪ゲートウェイにて 2025/12/13
前照灯と尾灯の両方がダミーだが、元々ブラックフェイスだったため103系よりも似ている。通常の塗装を維持したまま腰板のラインカラーが全車両に貼られている。

車内
床と座面はグレーで、背もたれと吊り手がラインカラーの緑色。透明な袖仕切りにより車内を広く見せている。

車端部
車端部は全て優先席で、化粧板は目立つピンク色。また、各車両に1か所のフリースペースが設置されている。

座席
E231系500番台も緑系のモケットが使用されていたが、よりラインカラーに近い色が採用された。

荷棚・広告
荷棚はスリットの入ったアルミ板。荷棚の上には各扉間3画面のサイネージ広告が設置されている。

500番台車内
10号車は座席配置が異なり、11号車寄りの車端部が4人掛け、その次の扉間が5人掛けの座席となっている。
50編成中48編成には後述の4600番台が連結されているが、2編成には新製の500番台が連結されている。

側扉・車内案内表示器
側扉の内側にも化粧板が貼られている。中央の注意喚起テープは外観と同様にグラデーション柄となった。
鴨居部には2画面のLCDが設置されている。

4600番台車内
4600番台はE233系ベースの車内で、改造によりE235系化されているものの細かい部分が他の車両と異なる。
E231系に組み込まれていた頃はE231系500番台と同じ色のモケットで、E231系タイプの吊り手が設置され、床板や優先席の化粧板の色はE233系に合わせられていた。

4600番台座席
袖仕切りの形状がE233系と同様の形状。E235系化される際にモケットが張り替えられ、吊り手が交換された。

4600番台荷棚・広告
荷棚はスリット付きのアルミ板だが、E233系と同じタイプのためスリットの形状が他の車両と異なる。サイネージが後付けのため、壁との間に段差がある。

4600番台側扉・車内案内表示器
ドアコックの形状が他の車両とは異なる。

先頭部
運転室内にクラッシャブルゾーンを設けるため、先頭の扉間は4人がけ座席。運転室の背面には避難用はしごが後から設置された。

運転台
高運転台で、左手操作式のワンハンドルマスコン。主要な計器類はグラスコックピット化されている。
・形式のデータ
沿革 2015/11/30:第1編成営業運転開始
編成数・両数 11両50編成(2026年2月現在)※E231系からの編入車48両を含む
・ページのデータ
取材:2025/12/12・2025/12/13
公開:2026/02/14
更新:公開後未更新